こんにちは!間取りデザインLAB.のユカです。
年間80件超の間取り提案をしています♪
自分で一戸建ての間取りを書いてみたいけれど、「何から手をつければいいかわからない…」とお悩みではありませんか?
一戸建ての間取りは敷地との関係性が深く、建築に関する法律や近隣の環境に配慮して間取りを書く必要があります。
間取りを書くために必要な最低限の情報を把握しておくと、よりスムーズに間取りを考えることができ、不動産・建築会社との打ち合わせでの理解も深まりますよ。
この記事では、一戸建ての間取り図を描くために必要な「敷地情報」の調べ方について解説します。
・今住んでいる家やご実家の建て替えを考えている
・購入するか迷っている土地がある
・間取りを自分で書いてみたい
正確な間取りを描くためには建築の法規・構造・施工など膨大な知識が必要ですが、
「打ち合わせで要望を伝えるための間取り図」であれば、この記事の手順に沿って必要な情報を集めるだけで、十分見栄えのする間取りが描けますよ!
敷地情報とは?
敷地情報とは、一戸建てを建てる土地自体や周辺環境を正確に把握するのに必要な情報で、法律上の規制をクリアした間取り図を描くためには敷地情報の調査が必須です。
この記事では、敷地情報を以下のように厳選しました。
- 敷地面積
- 用途地域
- 建ぺい率
- 容積率
- 接道道路の種類と幅員
いずれも、敷地に対して建てられる家の”最大の”大きさを確認するために必要な情報です。
自分の土地であればどこでも好きに家を建てられるわけではなく、地域や周辺環境、敷地に接する道路の状況に応じて、建てられる家の規模が決められています。
建築会社や設計士が描いた間取り図や参考プランは、そういったルールを考慮して作成されています。
ですので、まだ建築会社に相談していない段階で間取りを考えたい場合は、これらの敷地情報を自分で調べて家の規模を設定する必要があります。
家づくりの段階によって敷地情報の集め方が異なるので、ご自身の該当するステップに合わせて記事を読み進めてください。
なお、敷地情報で出てくる各用語については、こちらの記事で解説しています。
①参考プランや検討中の間取りがある場合
すでに参考プランや間取りがある場合は、敷地情報を集める必要はなく、今お持ちの間取り図をもとに描くのが最も確実で手っ取り早いです。
ただし、現在の間取りから家の形や大きさ、配置を大幅に変更したい場合は注意が必要です。
その場合は、参考プランや今お持ちの間取りを描いた業者さんを通して、「この敷地に建てられる家の最大の大きさを教えてください!」と依頼してみましょう。
②土地を購入する/した場合
このような物件資料を用意します。
物件資料は、不動産会社が土地を販売する際に作成するものです。
敷地全体の形状や大きさ、間取りを描くために必要な情報がひとまとめに記載されているので、とても分かりやすいです。
もし土地を購入済みで手元に物件資料がなければ、土地を購入した業者さんに「この土地の物件資料ください!」と聞いてみましょう。
③所有している土地に建てる場合
今住んでいる家やご実家を解体して建て替える場合や、家族・親族が所有している土地を譲り受けて建てる場合は、少し複雑です。
建物あり/建築確認申請書が手元にある場合
建築確認申請書にて、必要な敷地情報が確認できます。
文字がたくさん並んでいてわかりにくいかと思いますが、「第三面」に今回必要になる情報がまとめて記載されています。
建物あり/建築確認申請書が手元にない場合
確認申請書が手元にない場合は、市町村役所内の建築指導課で「建築概要書」を取得することができます。
「建築概要書」は建築確認申請書のうち重要な項目をまとめて記載して一般公開されている書類で、申請をすれば誰でも取得することができます。
建築概要書では「第二面」に必要な情報が記載されています。
更地の場合/建物が古く資料がない場合
既存の建物や建物に関する資料がない場合は、間取りを描くための敷地情報を自分で集める必要があります。
このあと解説するので、手順に沿って調べてみましょう。
少し手間が掛かりますが、地域によってはすべてオンライン上で完結できます!
敷地情報を自分で集める方法
敷地面積は、登記簿謄本で確認することができます。
登記簿謄本の請求は、役所ではなく法務局で申請しますが、オンラインでも手軽に請求可能です。
ただし、有料となりますのでご注意ください。
①敷地面積の調べ方
- Step1「登記情報提供サービス」にアクセス
- Step2「一時利用」から利用申込
トップページから真ん中あたりの「一時利用」から利用申込みをします。
申し込み方法の詳細は「申込方法」をご参照ください。 - Step3「マイページ」を開く
- Step4「不動産請求」をする
上部タブから『不動産請求』をクリックし、必要事項を以下のようにチェックします。
- 請求方法:所在指定 を選択
- 種別:土地 を選択
- 所在:該当の都道府県を選択
- 地番・家屋番号:建築予定地の地番を入力
- 請求事項の種類:「全部事項」「土地所在図/地積測量図」 を選択
- 共同担保目録/信託目録:必要に応じて選択(ほとんどの場合、間取り作成には直接関係しません)
- Step5「請求」をクリック
表示内容に間違いがなければ、右下の「請求」をクリックします。
一時利用の場合、請求できるのは当日中のみです。サイトの利用時間が決まっています。
夜中~早朝は利用できないので早めに請求しておきましょう。 - Step6クレジットカード情報を入力
クレジットカード情報の入力画面になります。
必要事項を入力すると課金され、請求が完了します。 - Step7「マイページ」を開く
マイページから請求した登記情報をチェックし、右下の「表示・保存」をクリックします。
PDFデータが表示されるので、必要に応じて保存・印刷をします。
②用途地域・建ぺい率・容積率の調べ方
用途地域・建ぺい率・容積率は、建築予定地がある市町村のホームページで公開されていることが多いです。
該当のサイトが見当たらない場合は、以下の手順に沿って調べてください。
- Step1「用途地域マップ」にアクセス
- Step2右下の「ここから開始」をクリック
- Step3建築予定地の都道府県をクリック
続いて市町村名が出てくるので、該当する箇所をクリックします。
- Step4マップから建築予定地を探す
建築予定地を正確に指定するため、マップをできるだけ拡大しておきましょう。
- Step5建築予定地の敷地をクリック
用途地域・建ぺい率・容積率の情報が出てきます。
この内容をメモしておきましょう。
最新情報に更新されるまでタイムラグがあるようなので、市町村合併や大規模な都市開発があった地域はご注意ください。
③接道道路の調べ方
道路の情報は、建築予定地がある市町村の役所で調べます。
役所内の建築指導課に備えられている道路図面で確認しますが、確認方法は紙の地図、窓口のパソコン、口頭での回答…と市町村によってバラつきがあります。
また、市町村によってはオンライン上で道路種別を公開しているところも増えてきています。
「〇〇市 道路」で検索すると該当ページがヒットするかもしれないので試してみてください。
角地や両面道路など、敷地に接する道路が複数ある場合はそれぞれについて調べましょう。
専門家に依頼するべきケース
住宅用の土地といっても、すべての土地が広い道路に面した四角い土地とは限りません。
敷地や周辺の環境によっては、家の大きさや形状を決める上で様々な規制がある場合があります。
以下の項目に当てはまる場合は、建築可能な範囲の判断に専門的な知識が必要となることがあるので、不動産・建築会社に敷地調査や参考プランの作成を依頼した方が無難です。
- 敷地が道路や周辺の土地よりも高い/低い
- 敷地内に斜面や高低差がある
- 敷地内に他の建物(母屋や店舗など)がある
- 車が通れないような狭い道に接している
- 道路から奥まった位置にある
- 道路の反対側に川や崖、線路がある
- 公園や広場、河川に接している
- 登記情報や地番が2つ以上ある
- 用途地域が2つ以上ある
参考プランを依頼する場合は、できるだけ大きな家の間取りにしてもらうのがポイントです!
まとめ
今回の記事では、一戸建ての間取りづくりに必要な敷地情報の調べ方について説明しました。
専門用語もたくさん出てくるので、少し難しく感じたかもしれませんね。
ここまで準備ができれば、あとは実際に間取りを描くだけです!
当サイトでは、Excelを使って手軽に本格的な間取り図がつくれる無料テンプレートもご用意しておりますので、ぜひ理想の間取りをつくってみてくださいね。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
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